ミニマリストにとって、最小限って、一体どれくらいのものなんでしょうか? 私は、このことについては、「人それぞれ」だと思っています。
他のミニマリストの方のブログや本などを読むと、もう手放すものなんてなさそうなくらい、少ししかモノを持っていないのに、まだまだ、もっと捨てようとする人もいれば、たくさん持っているのに、まだ足りないという人もいます。
この違いって、一体どこからくるのでしょうか?
「考え方の違い」というのもありますが、「キャパの違い」が一番大きいのではないかと、私は思います。
ミニマリストの最小限は人それぞれ
「キャパシティの違い」を、胃袋に例えるとわかりやすいかと思いますので書いてみます。
たくさん食べなければお腹が一杯にならない人と、少しの量で十分足りてしまう人がいるように、キャパシティの違いは、胃袋の大きさの違いのようなものだと思います。
キャパを超えると、一杯一杯になり、苦しくなり、断捨離がスタートしたりします。そういうときの断捨離は、すればするほどラクになっていくものです。
ところが、あるとき断捨離は壁にブチ当たります。こうなったら、断捨離しても、ラクにはならなくなっていくのです。
ミニマリストは持つべきものは持つ-最小限は少な過ぎてもいけない
胃袋に例えると、「お腹が空き過ぎている」ということになったわけです。「モノがないのになぜ苦しいのか?」と考えても、答えは見つかりません。
なぜならば、今度はお腹が空き過ぎて苦しくなったわけですから、もっと食べなければならないわけです。
「不足しているものを手に入れる」ということで、今度は断捨離と逆のことをしなければなりません。
食べ過ぎは良くないけど、食べなくても死んでしまいます。それと同じことで、持ち過ぎは良くないけど、持たな過ぎてもダメなのです。
「持つべきものは持つ」ということが、ミニマリストには必要なのです。これは、長年断捨離をくりかえしてきて、捨て過ぎた私自身が、あるとき実際に気づいたことです。
ですから、ミニマリストにとって、最小限というのは、その人の「胃袋の大きさ」次第なのです。あふれるほど多過ぎても、満たされないほど少な過ぎてもいけません。
ミニマリストの最小限はTPOでも変化する
また、TPOによってもキャパシティは変わってきます。独身の人が結婚したらTPOに応じて「胃袋の大きさ」も変わります。若い人が年をとったら、それはそれでTPOが変化します。
旅に出た時、どこかで長く暮らす時、同じ人でもTPOが変化するとキャパシティも変わります。
ミニマリスト本人が一番正しい
そして、そのキャパシティって、本人にしかわからないことで、周りから「あなたのキャパはこれくらいです」と言うことはできないものです。
自分のお腹が一杯か、お腹が空き過ぎているか…?って、実感できるのは自分自身だけだからです。
ですから、「自分とは違うミニマリスト」に出会っても、相手を否定することはできないものです。それは、そのミニマリストにとっては、その人自身の感覚が一番正しいはずだからです。
自分にとって適切なミニマルサイズを見つけるには、手放したり手に入れてみたりしているうちに、「心地よさ」という形で次第に答えが見えてきますが、それは本人の仕事です。
ミニマリストの最小限は変化する
でも、人もTPOも常に変化しています。「心地よさ」も長くつづくこともあれば、スグに変わったり、しばらく安定していたのに、心地よくなくなったということはあります。
ミニマリストの最小限は、変化するものだと思った方が良いでしょう。